一般的な名刺のサイズと規格、様々な世界の名刺サイズ のカバー画像

初めて名刺を作成する際、最初に悩むのが「サイズ」ではないでしょうか。名刺には国や用途によって様々な規格があり、サイズ一つで相手に与える印象が大きく変わります。
この記事では、名刺作成の基本となるサイズ選びから、2025年の最新トレンドまでを徹底解説。あなたのビジネスを加速させる、最適な一枚を作るお手伝いをします。

海外との取引がある方は必見!世界の主要名刺サイズ一覧

グローバルに活躍されるなら、相手の国の標準サイズに合わせるのもスマートな選択です。国によってサイズが微妙に異なるため、渡航や取引の予定がある方はぜひ参考にしてください。

標準サイズ(4号・日本) 91×55mm 日本のビジネスで最も定番(大阪では大阪9号)
欧米サイズ(米・加) 89×51mm
(3.5×2in)
アメリカ、カナダの標準。やや細身でスタイリッシュ。
ヨーロッパサイズ 85×55mm イギリス、フランス、ドイツなど多くのヨーロッパ諸国で標準。
中国サイズ 90×54mm 中国・香港・シンガポール等の標準。
東欧・北欧サイズ 90×55mm オーストラリアとニュージーランド、およびデンマーク、ノルウェー、スウェーデンなどの北欧諸国の標準。
東欧タイプ 90×50mm ロシア・旧東欧諸国、一部中南米等。
女性名刺サイズ(3号) 85×49 女性向けの可愛らしい印象。
大型名刺(5号~7号) 61×100mm、70×116mm、76×121mm 目立つ・情報量多いが管理性に注意。
カードサイズ(ID-1規格) 85.6×53.98mm クレジットカード等と同規格。ネット印刷では四捨五入して、85×54 or 86×54mmで印刷されます。
イランサイズ 85×48mm 独自規格。やや小型。
2つ折りサイズ 91×110mm ポイントカードや、小さな会社案内、販促資料の補完として利用される事が多い。
3つ折りサイズ(縦型) 91×163mm 巻き3つ折りになるため、内巻き部分のサイズは、53mmと短くなる。
3つ折りサイズ(横型) 271×55mm 巻き3つ折りになるため、内巻き部分のサイズは、89mmと短くなる。

名刺作成の基本となる定番サイズ

日本のビジネスシーン標準は「4号(91×55mm)」

日本で名刺を作成する場合、最も一般的なサイズが「4号(大阪9号)」と呼ばれる91×55mmです。特にこだわりがなければ、まずこのサイズを選んでおけば間違いありません。なぜこの特徴的なサイズが定番になったのでしょうか?

そのルーツは、日本で古くから使われていた「寸」という単位と、人が最も美しいと感じる「黄金比(1:1.618)」にあります。長辺を「3寸(約91mm)」とし、それに近い黄金比になるよう短辺が「約1寸8分(約55mm)」に定められたのが始まりとなったようです。伝統と美意識が融合した、まさに日本ならではのサイズと言えるでしょう。(91:55 ≒ 1.65)

目的別に選ぶ!特殊な名刺サイズ

定番の4号以外にも、用途に合わせて様々なサイズが存在します。但し、以下の特殊なサイズで印刷を依頼する場合、通常サイズと異なるため印刷会社によっては追加の費用がかかりますので、事前にデータを入稿する印刷会社の料金ページを確認して注文をしましょう。

欧米サイズ
(89×51mm [3.5×2in])
海外の名刺では、定番のサイズになります。
カードサイズ
(85.6×53.98mm)
クレジットカードなどと同じ国際規格(ID-1)。財布のカード入れにぴったり収まる実用性が魅力です。
女性名刺サイズ
(3号:85×49mm)
少し小ぶりで可愛らしい、やわらかな印象を与えたい場合におすすめです。
大型名刺
(5号~7号)
多くの情報を載せたい、とにかく目立たせたい場合に適していますが、名刺入れに収まりにくい点には注意が必要です。
2つ折り・3つ折りサイズ ポイントカードやショップカード、会社案内など、豊富な情報量をコンパクトにまとめたい場合に活用されます。

自然界に最も多く見られる割合1:1.618の黄金比とは

黄金比(golden ratio)は、数学的に「最も美しい比率」とされる特別な数の比率です。その魅力は単一の要因ではなく、いくつかの理由が重なり合って説明されます。たとえば、人間の脳が自然界に繰り返し現れるパターンに安らぎや美しさを感じること、歴史的な建造物や名画に用いられてきたことで文化的に刷り込まれてきたこと、さらに数理的な秩序感がもたらす安心感などです。

芸術や建築の分野では、パルテノン神殿やモナリザ、葛飾北斎の『冨嶽三十六景』などに黄金比が応用されており、「美の基準」として人々の意識に強く根付いてきました。その影響は現代にも受け継がれており、AppleやGoogleといった世界的に知られる企業のロゴにも黄金比が取り入れられています。こうした例は、長い歴史を通じて培われた美意識が現在のデザインにも生き続けていることを示しています。

黄金比が取り入れられている作品の事例

2025年名刺のトレンドは「ミニマルデザイン・環境配慮」

作成する名刺のサイズを決めたら、次はデザインです。2025年の名刺作成では、2つのトレンドが注目されています。

トレンド1:「ミニマルデザイン」で情報を研ぎ澄ます

シンプルにまとめた「ミニマルデザイン」

無駄な装飾を削ぎ落とし、必要最低限の情報で構成する「ミニマルデザイン」が主流です。情報過多な現代において、シンプルな名刺はかえって相手の記憶に残りやすくなります。
人間の短期記憶が一度に処理できる情報量には限りがあります。情報を詰め込みすぎると、結局何も印象に残らないという事態になりかねません。表面に載せる情報は名前、会社名、肩書き、連絡先など本当に必要なものに絞り、伝えたい付加情報は裏面やQRコードを活用するのがスマートな方法です。

トレンド2:SDGs時代を反映した「環境配慮」の名刺

企業の姿勢が問われる今、サステナビリティへの配慮は名刺作成においても重要な要素です。環境に配慮した用紙を選ぶことで、企業のイメージアップにも繋がります。

  • FSC認証紙:適切に管理された森林の木材から作られたことを証明する紙です。
  • アップサイクル紙:本来は廃棄されるはずだった素材(例:バナナの茎、サトウキビの搾りカスなど)に新たな価値を持つ素材として再生して作られた、ユニークな風合いを持つ紙も人気を集めています。

BATON PRINTで取り扱っている環境に配慮した用紙のご紹介

一般的な名刺の厚みと紙の種類

名刺で一般的に使われる紙の厚さは、0.2mmから0.3mmが主流です。

0.2mm 最も一般的で安価な名刺に使用されることが多いです。
0.25mm 少し厚みが出て、しっかりとした印象を与えます。
0.3mm 厚みを感じられるようになり、高級感のある名刺によく使われます。
0.35mm 通常のビジネスシーンではあまり使われませんが、特殊な加工をしたカードや名刺で使われます。

名刺用紙を選ぶ際に、「上質紙180kg」のように紙の種類名の後に重さが記載されていることがあります。この「kg」は、原紙(製造時の大きなサイズの紙)1,000枚あたりの重さを示す「連量」という単位です。そのため、同じ「180kg」と表記されていても、紙の種類が異なれば実際の厚さも異なります。紙の厚さの詳しい情報は、こちらの記事をご参考ください。

最も多く利用されているのは、コストパフォーマンスに優れた上質紙180kg(厚さ0.2mm前後)です。多くの名刺印刷でこの厚さが選ばれています。
弊社で取り扱っている紙では、上質紙の中でも高品質なマシュマロCoC ホワイト180kgが、この一般的な厚みに該当します。
厚さが0.3mmを超えると、受け取った際にしっかりとした厚みを感じられるようになります。中には、それ以上の厚い紙を使用するケースもありますが、紙が印刷機に通らないため、オフセット印刷やシルク印刷など、対応した印刷方法を用いる必要があります。

名刺の用紙選びは、企業の印象を大きく左右します。当社の取り扱い用紙一覧のページでは、それぞれの用紙が持つ特徴を詳しく紹介していますので、名刺で表現したい印象に合わせて最適な用紙を見つけてみてください。

最適なサイズとデザインで、最高の第一印象を

今回は、名刺作成の基本となるサイズ選びから、最新のデザイン・用紙トレンドまでをご紹介しました。
たかが名刺、されど名刺。この小さな一枚が、あなたのビジネスを大きく飛躍させるきっかけになるかもしれません。ぜひこの記事を参考に、自分にぴったりの名刺を作成してみてください。

BATON PRINTでは、

  • 標準サイズ「91×55mm」
  • 欧米サイズ「89×51mm」
  • カードサイズ「85×54mm」

の名刺作成に対応しています。
トレンドである環境配慮型の用紙も豊富に取り揃え、20枚からの小ロット印刷も可能です。
初めての名刺作成で不安な方も、ご入稿いただいたデータは必ずチェックさせていただいてから名刺やカードの印刷を行ってますので、ぜひお気軽にご相談ください。