悠久の時を超えて生きる屋久杉。その神秘的なエネルギーに触れるとき、私たちは「永遠」という概念について深く考えさせられます。屋久杉は、鹿児島県屋久島に自生する樹齢1000年以上の杉にのみ与えられる名称です。成長環境によって寿命は異なりますが、中には1000年以上の時を経て枯れてしまうものもあります。

屋久島が世界自然遺産に登録されたことで、天然の屋久杉の伐採は禁止されました。しかし、過去に伐採された木材の残材や、自然に倒れた木は活用できるようです。近年では、残された廃材をアップサイクルし、新たな価値を生み出す事業が増えています。

私たちバトンプリントでは、この貴重な資源である屋久杉の残材を最大限に活用した「屋久杉ペーパー」を開発中です。名刺印刷をはじめ、様々な商品への展開を予定しています。

 

 

永遠の命と、使命

「長生きしたい」「老いたくない」「ずっと若々しくいたい」と願う健康への関心

私たちは「長生きしたい」「老いたくない」「ずっと若々しくいたい」と願い、アンチエイジングやサプリメントなど、様々な健康法に関心を持ちます。中には、流行りアニメや映画の様にサイボーグみたいになって永遠の命を手に入れ、病気や死の恐怖から逃れたいと考える人もいるでしょう。

もし、その願いが叶ったらどうなるのでしょうか?

そんな「永遠の命をテーマ」にした物語が、子供の頃に衝撃を受けたアニメ『銀河鉄道999』です。

 

時間の限りが生み出す価値

銀河鉄道999

『銀河鉄道999』は、機械の身体を手に入れた富裕層と、資金力がない人々は生身のまま生きる人々が共存する未来の世界を描いています。機械人間と生身の人間が共存する社会で悲しすぎる事件がおきます。それは機械伯爵による人間狩りゲームです。
主人公の少年(鉄郎)は、母親を機械伯爵に殺されたことをきっかけに、機械の身体を手に入れて復讐を果たそうと旅に出ます。しかし、旅の途中で出会う機械人間たちは、永遠の命を持ちながらも幸福ではないことに気づくのです。

怒りと悲しみが交差する鉄郎の姿に、子供ながら号泣しました。
技術が高度に発展した未来、機械人間が貧しい生身の人間を支配する世界を舞台にしたアニメ『銀河鉄道999』は、命の価値について教えてくれました。

鉄郎は、銀河鉄道999に乗れば無料で人間を機械化できる星があると信じ、謎の美女メーテルから999号のパスを手に入れます。機械の体になって母の仇を討つため、999号に乗って地球を旅立ちます。しかし旅の途中、様々な星で出会う機械人間たちは、永遠の命を手に入れてるのに幸せに見えなかった。

鉄郎は旅を通じて気づいてしまうんですよね…。

『時間に限りのある人間だからこそ努力し、成長し、輝ける』事を。

もし時間が無限にあるなら、目標も計画も失い、他人への興味も薄れ、今日をどう生きるかさえ考えなくなってしまうんですね。永遠に健康な身体を手に入れたとしても、無力感ほど怖いものはありません。また人との関わりがなければ幸せを感じられないでしょう。そして友人や恋人、家族との関わりにも期限があるからこそ、「いつまでに何をしたいのか?」「何をしてあげたいのか?」という、ミッション(使命)が生まれてくるのです。

ミッションの重要性

例えば、ゲームにミッションがないとすぐに飽きてしまうのは、当然の結果と言えるでしょう。ミッションは、プレイヤーに成長の目標を与え、レベルアップや新たなエリアへの挑戦といった明確な動機付けを与えるものです。
ミッションのないゲームは、まるで羅針盤のない航海のようなもの。どこへ向かえばいいのか分からず、ただ闇雲に進むしかありません。当然、レベルアップもできず、新しいエリアへの道も開かれません。
ストーリーも展開せず、単調な作業の繰り返しになってしまうため、プレイヤーは飽きてしまい、ゲームを途中で投げ出してしまうのも無理はありません。

脱出おひとり島

一方、Netflixなどで配信されている恋愛リアリティー番組『脱出おひとり島』では、限られた時間の中で恋愛を成就させるという明確なミッションがありこれがまた面白い番組です。
それは、わずか10日間の時間制限内に告白し、恋愛が成立して地獄島(無人島)から脱出することがミッションです。
参加者たちは、自分の気持ちと向き合いながら、相手に猛アピールし、限られた時間の中で恋を実らせるために全力で行動します。

ゲームにミッションが重要なのは、恋愛リアリティードラマが面白い理由と共通しています。
どちらも、目標に向かって努力する姿は、人の心を揺さぶる力を持っていると言えるでしょう。

今しかできないこと、今何をすべきか

価値の伝承者である私たち共通の使命

生きるということは、いつか死があるからこそ人間らしい感情が生まれ、どう生きるかを考え、生き抜く理由が明確になるのでしょう。銀河鉄道999の話に戻りますが、鉄郎は、永遠の命(機械の身体)を手に入れるための旅を続ける中で、永遠の命とは魂を引き継ぐことであり、無限の時間を手に入れることではないと悟ります。そして、未来に引き継ぐものを大切にしなければならないと決意し、機械人間になれる星を破壊・・・。

あ、すいません、結末を言ってしまいました…。しかしそれでも観てほしいです。

銀河鉄道999は、永遠の命を否定する物語ではありません。むしろ、限りある時間の中で、いかに生きるべきか、何を未来に託すべきかを問いかけているのです。

そんなアニメの影響もあり、私たちは未来に渡せる多くのバトンを持っていと感じるようになりました。その中身はそれぞれですが、一部の人々が利益を独占する社会を持続させないことは、「価値の伝承者である私たち共通の使命」ではないでしょうか。サステナビリティ社会において、人間の感情が最も大切になってくるのではないでしょうか。

屋久杉を通じて使命を果たしたい。

世界に誇れる屋久杉は、成長環境で左右されますが、1000年以上成長を続けたのちに枯れて終わりを迎えます。屋久島が世界自然遺産に登録されたことで、天然の屋久杉の伐採は禁止されました。伐採可能なのは「過去に伐られた木材の残材」や「自然に倒れた木」のみであり、残された廃材までをアップサイクルして価値を継承していく事業が増えています。

世界遺産の定義は詳しくはわかりませんが、地球全体を世界遺産登録しちゃえばいいのに!

しかし現実には難しく全てが世界遺産となってしまえば産業発展、資源発掘できなくなります。地球も永遠に存在できる保証はないからこそ宇宙移住も視野に入れて開発研究が進んでいると思われます。その中ではバランス管理が重要になるので、アップサイクルによる環境負荷を減らすサステナブルな活動をミッションとして、あらゆる企業が今努力をしております。

One Planet Paper®5% バナナペーパーCoC

例えば、バトンプリントの名刺印刷用紙でも取り扱ってる、バナナペーパーを開発した環境活動家は、収穫後に廃棄されていた繊維豊富なバナナの茎をアップサイクル資源として紙にしました。このビジネスは社会に必要とされ、多くの紙媒体に使用されています。他にもコーヒー、ミルクカートン(牛乳パックや紙パック)、もみ殻など、これまで資源とされていなかった素材のアップサイクルペーパーはまだまだ増えていくでしょう。

そして、私たちバトンプリントも、価値の継承商品として屋久杉の木材の残材を最大限に活かした「アップサイクル屋久杉ペーパー」を名刺印刷や包装、封筒などに商品化する準備を進めています。

1世紀以上の間、美しい神秘的なエネルギーを感じさせてきた屋久杉の存在を知ったことで、生命のパワーを放つ木の価値、地球の自然エネルギーの価値観を継承していけるビジネスをやりたい、関わりたいと思うようになりました。

永遠の価値観の伝承者の一人として、企業(バトンプリント)として、屋久杉の魅力とサステナブル社会への貢献をミッションとして商品開発を進めています。屋久杉の魅力と同じように、何年経過しても我々の意思でサステナビリティ伝承経営を広めていきましょう。そして限りある時間の中で我々のミッションを果たしていきましょう!